西条市議会12月定例会請願反対討論『学校給食無償化のお願い』
- Kuniyasu Yagi
- 1月7日
- 読了時間: 3分

ただいま議題となっております「学校給食の無償化を求める意見書提出の請願」について、反対の立場から討論を行います。
はじめに申し上げますが、子どもたちの健やかな成長を支えたい、家庭の負担を軽減したいという請願者の思いそのものを否定するものではありません。その趣旨には一定の理解を示します。
しかしながら、政策として「給食無償化」を先走りさせることが、果たして最善なのか、また持続可能で責任ある行政運営と言えるのかという点において、私は大きな疑問を持っております。
第一に、「無償化」とは決して「無料」ではないという点です。
学校給食の無償化とは、費用が消えることを意味するものではありません。保護者が直接負担していた給食費を、税金という形で集め直し、行政が配る仕組みへと置き換えることにほかなりません。
すなわちこれは、「税金を集めて、再配分する政策」です。この仕組みの中では、
・給食費を支払える世帯
・すでに就学援助等で支援を受けている世帯
・子どもがいない世帯や高齢者世帯
すべてが同じく税負担を担うことになります。
本来、支援が必要な世帯には、すでに制度として就学援助等が存在しています。それにもかかわらず、あらゆる世帯を対象に一律で無償化を行うことが、本当に公平で効率的な支援なのか、慎重な検討が必要であると考えます。
第二に、単に無償化するだけでは、給食の「質」と「量」が担保されるとは限らない点です。
給食は、単なる食事ではなく、成長期の子どもたちの健康と命を支える教育の一環であります。しかしながら、無償化が先行し、安定した財源の裏付けや、物価高騰への対応が不十分なまま制度化された場合、将来的に次のような懸念が生じます。
食材費高騰に対応できず、献立の質が下がる
量の確保が難しくなる
地元食材の活用が後退する
調理現場や給食関係者へのしわ寄せが生じる
実際に全国では、「無償化したが、給食の質の維持に苦慮している」という自治体の声も聞かれております。無償であることよりも、まず守るべきは給食の質と安全性であります。その点に対する十分な検証や具体策が示されないまま、「無償化ありき」で進めることには賛同できません。
第三に、持続可能性の問題です。
学校給食は、単年度で終わる事業ではありません。毎年、確実に、安定して提供し続ける必要があります。しかし、
国の財源は本当に恒久的に確保されるのか
将来的な増税や地方負担の増加につながらないのか
物価上昇時にも同じ水準を維持できるのか
これらの点が不透明なまま、国に対して無償化を求める意見書を提出することは、将来世代への責任を十分に果たしているとは言えないと考えます。
結論として
子どもたちを支えるために必要なのは、「無償化」という言葉の響きの良さではなく、実効性と持続可能性のある支援です。
本当に支援が必要な家庭に、必要な支援が、確実に、長く届く制度とは何か。
給食の質と量を守り、現場を疲弊させず、将来に責任を持てる政策であるのか。
こうした観点から考えたとき、本請願に対しては賛成することができず、反対の立場を表明し、討論といたします。


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